仲介会社が指定司法書士を使いたがる理由

不動産を購入する場合、仲介の不動産会社から司法書士を紹介されることがありますが、買主
様に知り合いの司法書士がいる場合や、自力で探すことをつたえると多くの不動産会社では、
紹介の司法書士に依頼することを無理強いすることはありません。

ところが、不動産会社の中には指定の司法書士に依頼することを執拗に迫ってくる業者もいま
す。この原因としては、指定司法書士から紹介料を受け取っている等の経済的利益の享受が関係していると考えられるでしょう(現に開業の際、挨拶に行った不動産会社から依頼と引き換え
に紹介料を渡すように求められたことがありました。もちろん断りましたが)。

従って、不動産会社が指定司法書士への依頼を執拗に勧めてくる場合は、安易にそのまま依頼してはいけません。ただ、このような不動産会社の中には様々な理由をつけて説得してくるところもあります。そこで、ここでは不動産会社が指定の司法書士に依頼させるために、よく使う理由とその理由への対処方法を解説します。

売主が権利証等を知り合いの司法書士しか預けたくないと言っている(2023/06/28作成)
〇提携住宅ローンを利用したから(2023/06/29作成)
〇契約書に特約が入っているから(2023/07/20作成)
〇対策①見積依頼はお早めに(2023/09/05作成)

理由①売主が権利証等を知り合いの司法書士しか預けたくないと言っている

「売主が、知り合いの司法書士しか権利証等を預けたくないと言っている。だから買主様も
 売主の知り合いの司法書士に依頼してもらうしかない。」


上記のことを言って、当該司法書士(実は指定の司法書士の場合もある)への依頼を勧めてく
る不動産仲介会社もあります。
一見すると、売主がそう言っている以上、当該司法書士に依頼
せざるをえないのかなと思いがちです。しかし、実際は依頼する必要はありません。何故なら

 〇売主と買主がそれぞれ異なる司法書士に依頼することが出来る

 

からです。売主と買主がそれぞれ異なる司法書士に依頼して不動産取引を行うことを、わかれ決済
と呼び、関西では日常的に行われています。従って、冒頭の仲介会社のような発言に対しては、

「分かりました。それでは売主様はその方に依頼してください。こちらは別の方に依頼します。」

と答えるだけで充分です

理由②提携住宅ローンを利用したから

「買主が組んだ住宅ローンは、当社提携の住宅ローンです。だから司法書士も当社提携
 司法書士でないと困る。」


上記のような言葉も、提携司法書士に依頼するように誘導する理由の一つです。しかし、
このように言われても気にする必要はありません。何故なら、

 〇提携住宅ローンを利用した対価は払うことになっている

 

からです。不動産会社が紹介する提携している住宅ローンを利用する場合、住宅ローン代行手数料
という名目で不動産会社に一定の金額を支払うこととなります。つまり不動産会社は住宅ローンの
事務代行を無償でやっているわけではありません。従って、

「御社提携の住宅ローンを利用する手数料は支払わなければなりませんよね。手数料も払って
 なぜ、司法書士も御社指定の四方所に依頼しなければならないのですか?」


等と聞いてみましょう。おそらく、納得いく回答は得られないはずです。

理由③契約書に特約が入っているから

「当社指定の司法書士に依頼するものとすると契約書に書いてあるから駄目です」

上記はいわゆる司法書士指定特約というものです。残念なことに一応このような規定は有効
です。一番の解決策は、
 
  〇契約締結時に、当該条項を削除させる

 

ことです。削除するように求めると「形式的に入れているだけですから」等と言って押し通そう
とする営業マンもいます。しかし、たとえ形式的のつもりであっても契約書に記載されていれば
有効となってしまいますので、注意しましょう。
なお、消費者契約法10条では消費者の権利を制限し又は消費者の義務を加重する消費者契
約の条項であって、民法第一条第二項に規定する基本原則に反して消費者の利益を一方的
に害するものは、無効とする。」
と定められています。
当事務所の個人的な見解ですが、司法書士指定特約は
①買主の司法書士選択権を奪い結果
として登記費用節約の機会を奪っている②指定司法書士に依頼せずとも他の司法書士に依
頼することによって代替可能である
ことから、消費者契約法10条の規定が適用され無効にな
る可能性は高くなると思われます。

見積依頼はおはやめに

仲介会社によっては、決済日(引き渡し日)直前になって司法書士の見積書を提示してくる
ところがあります。
このような状態で慌てて司法書士を探そうとしても、

「もう売主様も引き渡しの準備をしていますので、司法書士を探している暇はありません。」

等の理由をつけて、強引に指定司法書士へ依頼するように誘導されます。
このような事態を避けるためにも、売買契約を締結したら直ちに司法書士探しを始めましょう。
当事務所では、
        〇売買契約書
        〇評価証明書
        〇不動産登記事項証明書


の画像データ等をLINE等で送付いただくことで迅速に御見積させていただいておりますので、お気軽にお問い合わせください。なお上記書類は売買契約時に仲介会社からこうふされることがほとんどです。

(注)御見積するさいにいくつか当方からお尋ねする場合がございます。

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