本人及び意思確認について

犯罪収益移転防止法によって、司法書士は宅地の売買に伴う所有権移転登記の依頼を受けた
祭には、本人確認及び取引時確認が、さらにその他の依頼についても会則や司法書士法に
って意思確認が義務付けられています。ここでは、個人及び法人に分けて解説します。


〇個人(自然人)のお客様に関する確認事項→こちら(2024/04/02作成)
〇個人(自然人)のお客様の本人確認資料→こちら(2024/05/21作成)
〇なるべく顔写真付き身分証明書をご準備ください→こちら(2024/09/11作成)
〇意思確認とは→こちら(2024/05/21作成)
〇2027年4月1日から非対面の本人確認方法が変更されます→こちら(2025/08/27作成)
〇郵送による本人確認(2027年4月1日以降)→こちら(2026/09/16作成)
〇対面による本人確認(2027年4月1日以降)→こちら(2026/09/16作成)
〇運転免許証の暗証番号の確認をお願いします。→こちら(2026/09/17作成)

個人(自然人)のお客様に関する確認事項

司法書士が、個人のお客様からご依頼を受けたときに確認させていただく事項は以下の通り
となります。
       ①本人確認事項
         〇住所
         〇氏名
         〇生年月日
       ②取引時確認事項
         〇職業
         〇取引の目的


下線が付されているのが、令和6年4月から法律改正によって、追加された事項です。なお
①の本人確認事項については本人確認資料の提出が必要ですが、②の事項については申告のみと
なっています。

個人のお客様の本人確認資料

司法書士が、個人のお客様からご依頼を受けたときに本人確認させていただく際にご提示
いただく本人確認資料は以下のうちいずれか1点となります。
       
    〇運転免許証(有効期限内)
    〇運転経歴証明書(注1)

    〇マイナンバーカード(注2)
    
〇パスポート(注3)
    〇特別永住者証明書
    〇在留カード


(注1)平成24年(2012年)3月以前に交付されたものは有効期限が6か月のため使用でき
    ません。
(注2)個人番号通知カードは利用できません
(注3)
2020年2月4日以降のパスポートは使用できません。   

なるべく顔写真付き身分証明書をご用意ください

本人確認の際に顔写真付き身分証明書を保有されていない方は、なるべくマイナンバーカードを
取得いただくか、運転免許証を返納された方は運転経歴証明書を取得してください。
何故なら、顔写真付き身分証明書以外の公的書類でも本人確認できますが、顔写真付き身分証明の提示と異なり取引関係書類の送付等が必要となり、すぐに依頼いただいた事件に着手出来ない等のデメリットがあるからです。
特に、宅地及び建物の売買の場合、司法書士法だけでなく犯罪収益移転防止法に基づく本人確認
を厳格に行うことが司法書士に義務付けられています。お客様にご不便をおかけしますが何卒ご
理解ください。

個人のお客様への意思確認とは

司法書士が、個人のお客様からご依頼を受けたときに行う意思確認とは、単純に「売ります」
「買います」を確認することではありません。売買によってどのような法的効果が生じるのか
 を認識された上で、売買の意思表示をされていることを確認します。つまり司法書士が行う
 意思確認は、
   
    〇売買によって不動産の所有権を得喪すること
    〇対価を相手に支払う又は対価の支払いを受けること


を確認する作業となります。従って、形式上売買の意思表示があったとしても上記のことを
認識していないことが明らかな場合、意思確認ができないと判断する場合もございますので
あらかじめご了承ください。

2027年4月1日から非対面の本人確認方法が変更されます。

犯罪収益移転防止法では、非対面の本人確認方法として、転送不要郵便を用いた方法が認められています。具体的には、
    
    ①依頼者から本人確認書類のコピー2点又は本人確認書類の写し1点及び補完書類
     1点を当事務所に送付

    ②当事務所から取引関係書類を転送不要郵便で送付

というような流れになります。しかし、この方法ではなりすましを防ぐ対策としては不十分という
指摘が以前からありました。そこで犯罪収益移転防止法が改正され2027年4月1日からこの方法による
本人確認方法は廃止されることになりました。
 

郵送による本人確認(2027年4月1日以降)

2027年4月1日以降の郵送による本人確認は以下の通りとなります。

   ①当事務所がお客様から印鑑証明書、戸籍の附票、住民票の原本の送付を受けること
          +
   ②当事務所が①記載の住所に転送不要書留郵便で取引関係文書を送付すること


現行との違いは、送付する本人確認書類は①記載の書類のみで、運転免許証のコピーは認められない
ということです。
なお、対面により運転免許証の原本を提示された方でも、暗証番号等を忘れている等の事由によりICチップの読み取りができない場合は、転送不要郵便の送付が必要となりますので、ご注意ください。
また、司法書士には本人確認だけではなく意思確認も義務付けられておりますので、事案によっては,この方式による本人確認をしたとしても、対面による意思確認をお願いすることもございます。あらかじめご了承ください。

対面による本人確認(2027年4月1日以降)

2027年4月1日以降の対面による本人確認方法は、下記の方法になります。

  ①マイナンバーカード、運転免許証、在留カード、特別永住者証明書の提示
         +
  ②①のカードに搭載されたICチップの読み取り


現行では、顔写真付身分証明書の提示のみとなっていましたが、2027年4月1日以降は、ICチップの読み取りも必要となります。また顔写真がない身分証明書2点提示による本人確認方法は
廃止されます。
また、マイナンバーカードでも顔認証マイナンバーカードの場合は、ICチップ読み取りができませんので、別途手続きが必要となります。

運転免許証の暗証番号の確認をお願いします。

別記事で書いた通り、運転免許証を用いた対面による本人確認は、2027年4月1日以降は、提示
だけでなく、ICチップの読み取りが必要となります。
運転免許証のICチップ読み取りでは、免許更新の際に設定した暗証番号が必要となります。
個の暗証番号が分からないと、
ICチップ読み取りができないため、その場で、本人確認ができ
ないという事態になりかねません。

そこで、
2027年4月1日以降に備えて運転免許証の暗証番号の確認をしておきましょう。暗証
番号が分からない方は最寄りの警察署で照会できますので、ご利用ください。

なお、司法書士に依頼するときだけではなく、金融機関での口座開設、不動産の売買、中古品
の買い取り等の日常生活における本人確認でもICチップの読み取りが義務付けられますので、
注意しましょう。
また、マイナンバーカードの読み取りでは暗証番号が不要ですので、運転免許証ではなく
マイナンバーカードを利用することも検討しましょう


(注)顔認証マイナンバーカードは対象外です。

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